【ネタバレ漫画批評】『ビーストチルドレン』第5話【イイ先輩ダナー】

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今日の名フレーズ

「あの子は私を信用している。私は対戦相手を殺せと命じてきた。だから戦うのさ……あの子はね……私のために……」

「マトモじゃない。」

「そういう人間にしか行けない所がある。雅は今、そこへ行く途中さ……」

(『ZERO』松本大洋)

第4話「5m」

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レビュー:65

漫画:寺坂研人

所収:週刊少年ジャンプ/2019/第30

『ビーストチルドレン』記事まとめ

第5話のポイント

 

  • 今回は、主人公・桜のポテンシャルが今後の百剣川高校ラグビー部の”カギ”となりうることが判明するエピソード。
  • 桜の異常なまでの走り込みやその他もろもろのトレーニングが、こうしていま実を結ぼうとしている。

 

  • 桜を見込んだ「鯨井心」も、なかなか人のいい先輩っぷりを発揮する。
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わたしも長らく野球をやっていたが、「上下関係」というものがすごくキライだった。

傑作スポーツ漫画『ピンポン』のペコが「子宮から一年早く顔出した人間は偉いんスねえ」というセリフには、「わかりみ深し」と心底共感を示すくらいにはアンチ上下関係な人間だった。

ピンポン 松本大洋 ペコ 名言
  • そんなやつが野球なんかやるなよと、いまでは自分にツッコミたくなる。そう、わたしは団体行動がすこぶる苦手なのである。
  • 大学院時代、韓国人の留学生に「イシヤマさんは相当な個人主義者デスネ……」引き気味で言われたのをいまでもハッキリと覚えている。

 

  • ……まあ、それはともかく、実際、「鯨井心」はほんとに「イイ先輩ダナー」と思えてしまうほど後輩思いの「よくできた人間」だと言える。
  • なかなか、好感のもてるキャラクターではないだろうか。
  • 前回言及したように、そんな鯨井に桜が可愛がられる理由も、単なる「主人公補正」ではなく、ラグビーを心から愛する同志として認めているからこそである。
  • 鯨井心と桜。わりといい”師弟関係”のように思える。

 

  • これまでのエピソード的には、なかなか報われなかった桜の努力が、ゆっくりと花開きはじめているという意味で、無駄ではない。
  • だが、これから大切になっていくのは、そんな”ハッピー”状態の桜に、どのような「困難」が待ち受けているかということだ。
  • 主人公が「困難」と直面しなければ、その物語はカレー粉のないカレーライスのようなものになってしまうだろう。

 

  • それともう一点。
  • そろそろ、桜の親友・空(そら)さっさと入部させたほうがいいだろう。
  • いつまでも脇で桜の解説をさせるだけではもったいないし、そのポジションを保持するのも、なんだか不自然である。
  • 空は、「努力できない」「頑張れない」「目標に向かって自分を高められない」といったコンプレックスを抱えている人間だ。
  • 彼は、じつに物語性のあるキャラクターなので、今後はラグビープレイヤーとしてドシドシ活かしていくべきである。

 

(第6話に続く……)



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石山 広尚(いしやま ひろなお) 1991年うまれ。 札幌在住のライター。 一時期は社会学の研究者を志していたが、ひょんなことから友人と同人誌をつくることになり、それがきっかけで「創作」の世界にどっぷりハマる。小説サークルを主宰し、「批評」の重要性を痛感する。 ・大学院時代の専門:思想史と社会学 ・好きな作家:H.G.ウェルズ、オー・ヘンリー、ポール・ギャリコ、スティーブン・キング ・好きな映画:ゴッドファーザー、第三の男、ターミネーター2