読書のコツは【序章と目次】!



〇本の読み方にはコツがある!

 

「読書で教養を身に着けたい」

「いま話題のビジネス書を読んでみたい」

と思ってはみるものの

けっきょく本のボリュームに尻込みしてしまう経験は

みなさんもあるのではないでしょうか。

 

ページ数の多い本というのは、骨折りで辛いイメージがどうしてもつきまとってしまいますよね。

 

わたしもかつてはそうでした。

大学院にいた頃、次から次に読まなくてはならない本に追われ、実際にヒイヒイ言っていた口です。

 

かたや大学教授たちは立派な蔵書をもち

いつも色んな本を読んでいたので

「読書も才能なのかな~」

と羨んでいました。

 

しかし

そうではありませんでした。

丁寧に読み込まなくても、本の要点を掴むコツがじつはちゃんとあったのです。

 

一般的に読書は

【章を順番に読み進める→内容を理解する】

と考えられがちです。

 

わたしがオススメしたいのは

逆の発想。

 

つまり

【あらかじめ本の内容を把握する→各章を好きなところから読む】

という方法です。

 

そうです。

学術書やビジネス書の内容を把握するには

【オチを先に知ること】

が大事なのです。

 

 

〇小説との違い

 

【オチを先に知る】

このやり方を小説に適用するのは難しいでしょう。

 

物語は【過程】【オチ】で成立しています。

わくわくしながらページを追いかけて【オチ】に向かうのがなんといっても小説の醍醐味です。

だから、先に【オチ】を知ってしまっては、小説を読む意義をほとんど失ってしまいます。

 

学術書やビジネス書も、じつは構造自体は小説と似ています。

論理の積み重ねの先に結論があるわけですから

【過程】と【オチ】という捉え方ができます。

 

しかし小説と明らかに違うのは

学術書やビジネス書は

【オチ】(結論:著者の主張)を先に知ってしまっても

まったく問題がないというところです。

 

というよりそもそもこの手の書物は、多くの場合

すでにタイトルの時点でネタバレしています。

 

たとえば高名な進化生物学者であるリチャード・ドーキンスの著作に

『進化の存在証明』というものがあります。

一目見ただけで、彼が何を言いたいのかわかりますよね。

 

ドーキンス博士がその本で主張したいのは、表題を読んで字のごとく

「進化は存在している(=単なる概念上の仮説じゃない)」

ということです。

 

それがその本の内容のすべてであり

分厚いページを割いてまで著者が読者に伝えたかったメッセージ(オチ)なのです。

 

タイトルの時点でネタバレするなんて、よく考えてみれば、小説ではありえないことです。

しかし、だからこそ読者は手に取りたくなるのです。

 

学術書やビジネス書は

「けっきょく著者は何を主張したいのか?」

というオチの部分をあらかじめ知っておくことが肝要なのです。

 

とはいえ、いくらタイトルで「オチを先に知る」ことができでも

学術書やビジネス書の内容を理解できるわけではありませんよね。

さすがに情報量が少なすぎます。

 

でもだからといって「本文を読みこむ必要はない」のです。

むしろ学術書やビジネス書は

最低限のリーディングで内容を理解することができるようになっている

とすら言えるでしょう。

 

ポイントは【序章】

これだけを抑えておけば、あとは本文を流し読みするだけで十分なのです。

 

「序章」は著者が言いたかったことを要約した文章である

 

【序章】

【はじめに】

ページの冒頭にほぼ必ずあるのは、まずこれですよね。

これらを単なる「前置き」と捉えている方は多いのではないでしょうか。

 

そのため【序章】や【はじめに】は読み飛ばされてしまいがちです。

 

しかしほんとうは

【序章】は本文よりも重要と言っても過言ではありません。

 

なぜなら【序章】は

著者がその本で読者に伝えたかったこと

つまり

「けっきょくこの本はなにが言いたかったの?」

という核心を要約しているからです。

 

では、どうして【序章】は本書の「要約」にあたるのか。

それは、多くの場合に【序章】がいちばん最後に書かれる章だからです。

 

【序章】と聞けば、著者が最初に書く部分だと想像しがちですが、じつは違います。

 

【序章】は、読者に自分の主張をいちはやく知ってもらうために書かれ【つかみ】の部分なのです。

だから著者は、本文を書き終えたあと

内容に沿いながら、全体を通して自分が主張したかった【要約】を【序章】で示すことになるのです。

 

 

〇【序章】を読んだら、目次をみて好きなところを読もう

 

著者の主張を理解したあとは、少しページを戻して目次を開きましょう。

目次は結論を構成する部品であり、どのように論理が展開していくのかという進行シナリオです。

 

ここで注目すべきは、それぞれの目次タイトル

これらは、各章の【要約】をする役割を果たしています。

わたしたちはこの時点で、すでに著者の用意している【オチ】を知っています。

だから、目次タイトルの意味というのを、著者の主張と深く意味づけて理解できるはずです。

 

もうこの時点で、誰かに「あの本はどんな内容なの?」と尋ねられたとき

スパッと要点を掴んで答えることができるようになっていることでしょう。

たとえ本文をほとんど読んでいなくとも、です。

 

たとえばさきほど紹介したドーキンスの『進化の存在証明』は、こう説明できます。

「これまでドーキンスは、多くの著作のなかで【進化】という概念を説明してきたが

今日の進化論否定派は、進化の証拠が不在であるという点を強調している。

それをうけてドーキンスは、進化が【科学的事実】であるということを本著にて証明していくのだった」

 

じゃあ、「具体的にはどのように?」ともなれば、あとは各章を好きなところから読んでいけばその疑問は晴れていきます。

繰り返し言いますが、いまさら順番に読み進める必要はありません。

すでに本書の【過程】と【オチ】を理解しているのだから、つまみ読み・ななめ読みでもスッと頭に入ってきます。

 

【序章】→【目次】→【任意で本文を読む】

これらの作業は、正味一時間もあれば十分です。

時間のない方

読み切れる自信のない方

はぜひやってみてくださいね!

 

 

 

 



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ABOUTこの記事をかいた人

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石山 広尚(いしやま ひろなお) 1991年うまれ。 札幌在住のライター。 一時期は社会学の研究者を志していたが、ひょんなことから友人と同人誌をつくることになり、それがきっかけで「創作」の世界にどっぷりハマる。小説サークルを主宰し、「批評」の重要性を痛感する。 ・大学院時代の専門:思想史と社会学 ・好きな作家:H.G.ウェルズ、オー・ヘンリー、ポール・ギャリコ、スティーブン・キング ・好きな映画:ゴッドファーザー、第三の男、ターミネーター2